未来の愛大生へ

2021.07.29
未来が見えにくい今だからこそ「学ぶ」ために大学へ

太田 響子 准教授

●法文学部人文社会学科 法学?政策学履修コース
●行政学、地方自治論

 昨今の社会状況を感じながら、皆さんの中には未来への期待と葛藤、社会に対する興味と不満が混在しているかもしれません。だからこそ若い皆さんにお願いしたいのは、今、この社会で何が起きているのかをしっかり見ておいて下さい。そして、ありきたりな言い方になりますが、とにかくよく学んで下さい。今はまだ自分自身では変えられないことばかりでも、その葛藤が、大学生になってからの前進する力となるはずです。

 バラ色の大学生活は待っていないかもしれない?それでも、大学は皆さんにいくらでもやるべきことを用意しています。当たり前ですが、大学に入ってから一番やってほしいことも学ぶことです。ただしそれは、誰かが用意した答えにたどり着くための勉強ではなく、自分自身のため、もっと言うと、知的に強くなるための勉強です。私の専門は行政学という分野で、端的に言えば公務員(地方公務員や国家公務員)の組織や活動についての学問です。行政というと色々と問題ばかりに見えますが、公的な組織が社会の中でどのように機能しているのか(あるいは、いないのか)を理解することで、入り組んだ社会の構造の一端を明らかにすることができるのではないかと考えています。ただ実際のところ、「何を学ぶか」はそれほど重要ではなく、ちょっとしたきっかけで学び始めたテーマが、学ぶほどにどんどん好奇心をくすぐっていく、そういう経験ができるのが大学の面白いところだと思います。

 大学にはもう一つ、高校までの狭い人間関係の中では出会ったこともないような、面白い、魅力的な、時にはちょっと風変わりな人たちとの出会いが待っています。大学とは、そういう懐の広いところがあります。ぜひ、大学でお会いしましょう!

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