nozaki_sam この授業では、環境問題や地域社会にかかわる身近な出来事を各自の問題意識に基づいて調査し、グループ討論等を通じて結果をまとめ、発表し、全員で議論することを通じて、実践的で論理的な思考力?表現力を磨きます。

 

 

授業内容

みまきガーデンにて

みまきガーデンにて

 今年度最後となる授業では、1年間の復習?まとめが行われました。
 前半は、宇和島市津島町御槇地区でのフィールドワークを振り返りました。学生は授業の一環で、御槇地区を拠点とするまちづくり活動を継続しています。6年目を迎えた今年4月、宿泊施設や食事処を備えた地域の交流施設「みまきガーデン」がオープンしました。オープン1年目としては、予想以上の売り上げがありましたが、従業員の労災保険や税金対策、広報戦略など、来年への課題がいくつも見つかりました。
 また、11月に実施したフリーマーケット「ふるさと市」では、約700人もの来場者があった一方で、現場と自治会との間では、イベントの開催時間を巡って意見の相違が生じてしまいました。学生は、まちづくりの活動や組織が形成されていく過程の一つ一つを現場で触れて学んでいました。

nozaki_1 後半は、グループワークを行いました。「住民株式会社のメリット?デメリット」をテーマに、2グループに別れて意見をまとめました。付箋紙に要素を書き出す際、これまでにフィールドワークで調査した集落や企業の実例や知識が次々と飛び出し、また、3、4年生から2年生へ、知識を伝達する場面も見られました。
 1グループ目の発表後、教員から、「2グループ目の発表は1グループ目に補足するやり方で。」との提案がありました。2グループ目は、カテゴライズや、経緯や背景の補足などを行っていました。教室内で身につけたグループワークや発表の手法は、地域住民を交えたフィールドワークの現場でも活かされているようです。

 フィールドワークは毎回全員が参加できるとは限りません。教員は、「参加した学生がしていない学生に体験したことを説明するだけで勉強になる」と、話し合いや情報共有の場を重要視しています。現場での学びと教室内での学びのバランスが絶妙な授業だといえます。

 

教員からのコメント

高知県香美市「ものべがわチャリ旅」

高知県香美市「ものべがわチャリ旅」

 学生は、地域社会の現場のフィールドワークで様々な体験をし、授業を通じてその経験や事例をまとめて発表したり、報告書を作成したりすることで、多くのことを学んでいます。
 まず、「ワークショップ」の授業で、意見を出し合いそれをまとめていく手法を学びます。ワークショップは、まちづくりの現場だけでなく最近はあらゆる分野の話し合いで用いられるようになってきましたが、その専門家である畠中智子学外非常勤講師と共同で行っている授業です。
 2014年度は、高知県香美市で、自転車で地域をめぐるツアー「チャリ旅」を体験し、その課題を分析し新たな企画をまとめて提案しました。

nozaki 2014年度の社会学演習Bでは、6年前から関わっている宇和島市御槇地区のまちづくり活動の支援をテーマに、5回の現地フィールドワークを実施し、新しくオープンした宿泊交流施設「みまきガーデン」の運営について、スタッフと学生で話し合った内容をワークショップの手法を用いてまとめ、授業中に発表してもらいました。
 まちづくりの現場で活躍する人たちと交流することは、学生には大きな刺激になっています。そして、専門的な知識をまちづくりの現場で実際に応用する経験を通じて、学生たちは目覚ましく成長します。現場の経験と専門的な知識をふまえた議論の双方をバランスよく往復することが、このゼミの特徴です。

 

学生からのコメント

nozaki_stu 私たちのゼミでは、学外へフィールドワークに行くことが多く、自分たちの興味のある場所なら、県内外問わず出掛けることができます。実際に現地に行き、地域の方からお話を伺うと理解がさらに深まります。
 大学では自分の興味のあるイベントや地域があれば、国内でも国外でも実際に出掛けていき、様々な人と交流することができます。これも大学での大切な学びの一つだと思います。ぜひいろいろな場所へ出掛けてみてください。

 

この教育活動は、教員の実績ハイライトにも掲載されています。

 教員の実績ハイライトとは、教員の「教育活動」「研究活動」「社会的貢献」「管理?運営」ごとに、特色ある成果や業績を精選?抽出したもので、学内のみならず学外にも広く紹介することとしています。